笑う時の日記

生かされも殺されもする。それが笑い。その魅力が伝われば。

R-1ぐらんぷり2014 感想(各ブロック)

大分時間が経ったけど まずは各ブロックから!色がついているのが進出者です。

 

 

(Aブロック)

レイザーラモンRGレイザーラモンスティーブ・ジョブス漫談」

THE MANZAIの時と同じくトップバッターで完全に勝負を捨ててインパクトを残そうとしたかと思いきや意外にも評価された。ちゃちさとくだらなさが遊具や液晶テレビでより演出され、なのにあるあるはBGMを流さず鼻歌で無理やりという謎さ。いやあRGワールド。

ヒューマン中村 「フリップ形容形容詞」

本人も自虐していたようにやはり他の三人が色物だったせいで地味に見えてしまって客を味方に出来なかったところは否めない。しかし年を経るごとに中村はレベルアップしている。前提をフリにして、そこからの自身の演技力とセンスの良さが感じられた。しかし今年は二回戦でフリップをしなかったというので、そろそろフリップ以外の芸をしても良いかもしれない。

TAIGA「R&R漫談 お前誰だよ!」

本人が無理やりなネタをR&Rな音楽にのせて勢いで踊りながら漫談していくネタ。昔から躰道とかで勢いでいくスベリ芸だったけど、今回は無理やり盛り上がってノリが良い状況をつくって間をつくらないというのが良かったのだろう。しかし『レッドカーペット』や準決勝でこのネタをやった時はコール&レスポンスで客がノらないのも笑いのひとつだったのに、意外やノッテくれた。オスカー所属だからこのキャラでロケをやったら面白い芸人になるかもしれない。

スギちゃん(港のヨーコにのせてのワイルド漫談)

去年の大会でのスギちゃんはワイルド仕分けという仕組みをつくることによって、すべっても笑いに変えてしまうという愛されキャラならではの仕組みをつくった。今回は音楽に合わせて漫談をするけどずれてしまったり、おろおろしている様子で笑いを取った。何か『学校へ行こう』の「B-RAPハイスクール」でそんな芸人いたなー。笑えたけどスベリ芸で見せる芸人が多い中知名度も高く愛されキャラの彼は場違いだった気が。。。

 

(Bブロック)

小森園ひろし「コント ラーメン屋」

ボケ数も少ないしパターンも単純ながら面白かったのは、彼のラーメン屋店長の演技が様になっていて間が良かったから。そして鍋をただただ落とすという余計なものを削いだミニマルな快感か。だからよりによってテレビでは何で場面転換の暗転をもっと暗くできなかったのだろう?ちょっとかわいそうな気がした。でもこの人の他のネタはどんな感じか知りたい。

ミヤシタガク「コント 駅員」

悪い予感が的中。客が引いてしまった。しかも他の人のTwitterの呟きをみて気付いたけど準決勝と違って台詞変更やナイフを小道具に使わなかったりしたにも関わらず(だからネタを観ていないから何とも言えないけどテレビ向きじゃないと落とされたガリガリガリクソンはかわいそうだ。)。視聴者はともかく審査員は誰か評価して欲しかった。短い時間で客を駅員が追いかけるなど展開の練られ方は今回一番良かったと思うので惜しい。

やまもとまさみ「コント 取り調べ」

 準決勝と同じネタ。このネタ、センスは悪くない。でもツッコミ役がいて、もっとチグハグした方が面白い気がどうしてもする。でも視聴者投票は一位。客のレベルが高いという事?でもだったら、もっと荒くてくだらない方がツッコミ役に客が回る楽しさがあると思うけど。

中山女子短期大学「(フリップを使った)魔王の替え歌」

これ、ハマる人はとことん好きで理解できない人は一生面白くないんだろうなあと思わせた。自分は好き。というより元々『魔王』がインパクト大の歌だからスケールを小さくしてヘタウマな絵にのせるのは巧いパロディ。でもこれ以外のネタの面白さは完全に保証できる実力を感じはさせなかった。。。

 

(Cブロック)

バイク川崎バイク「BKB漫談」

初めて彼を観た時はクドさが嫌いだった。いや、しかし。彼の面白さは一分ちょっとじゃ伝わらないことが分かった。実は彼の「BKB」⇒「素になってオロオロ」というパターンの落差で笑わせるのって先代の林家三平と同じやり方じゃないか。というか、まさに桂枝雀の「緊張と緩和」で笑わせてるじゃないか。どうりで、しょぼい立川談志みたいな顔だと思った。とまあ落語に詳しくない自分が偉そうに共通点を語っているが、こういう古典的なピン芸人の手法をPOPにやってみせたのは凄い。だから緊張しなければ。グラサンが目に入るの、いつもならもっと笑い取れてるよ!

馬と魚「物真似創作ギター漫談」

 気になっていたらマキタさん自身が呟き。マキタさん自身、大会で芸人がブレイクするのはもう面白くなくなってきているのではとの指摘をしていただけに説得力がある。しかしマキタさんがR-1出るのをやめて若い吉本の近い芸風の芸人がマキタさんがとうとう行けなかった決勝にいったのはやはり腑に落ちない。アジカンももクロはマキタさんとは違うセンスを感じさせる。より演芸や寄席の香りもする。が、しかしだ。うーん、客観的な評価が出来ない。すみません。

おぐ(ロビンフット)「薄毛の男の出発準備」

今回、RGと同じく決勝に行ったコンビの片割れ。ガヤのツッコミをBGMにするセンスは良い。途中、ガヤが慰めたりホッとする落ちも良い。しかしもっと面白い動きや顔をできる薄毛芸人は沢山いる。それこそさっきのマキタスポーツからトレンディエンジェルまで。俺はこれをワッキーにやってもらいたい!別にそこで笑いを取らせないなら、もっと普通っぽくして展開に工夫が欲しい。

じゅんいちダビッドソン「本田圭佑の無回転なぞかけ」

まさかアメリカン男をやっている頃はこんなにも面白くなるとは思わなかった。いや芸風は変わっていない。元の存在を誇張してしょぼいレトリックのギャップで笑いを取る芸風は変わっていない。それでも、外見の高いクオリティと展開の予想の出来なさは一気に面白くなった。テレビでは謎かけしながらずっと立ってるだけで、出落ちになって地味になってしまったのは残念だが今後も頑張って欲しい。